Like asking for the moon
−橘 杏の場合−

一つしか選べない

0と1の世界でも

両方選択したって良いじゃない

我が儘っていわれたって構わない

それが私の望むものなら

貫くしかないって思うから



私は自分の気持ちを偽ったりしたくない。
好きなモノは好きだし…イヤなモノは嫌って言う。
それが本人の前であれ…居ないところであれ…ハッキリと言う。

言うならばNOと言える日本人の代表になれそうなぐらい、ズバリ…キッパリ…サックリ言い切る。

そう言うわけで…良い言い方をすれば、竹を割った性格してるって奴。
でも…別の見方をすれば、かなりキツイ性格した奴だって思われる。
それが小坂田朋香私の事。

堀尾辺りが、ケチをつけそうだけど…気にしない。
まぁこれがリョーマ様に言われたって言うのなら、少し考えなきゃいけない気もするけど…。
未だかつてそんな言葉をリョーマ様の口から聞いたことが無いので、取りあえず良しとしようと思う。

でも…たまぁに、少し自分に自信がなくなる。
だからそんな時はこう思うことにしている…。


(我が儘上等!これが私の性分なんだから…しかたがないじゃない。そんな私を含めて小坂田朋香何だから)


胸を張って自分が自分であることが誇らしい。
それ故に、他を切り捨てて一本の道を歩む人たちが時に凄いとも思う。
だって、欲張りな自分には出来ないから。




例えば、人を思う気持。

私はリョーマ様は好き。
だって王子様だし…色々尊敬も出来るから。憧れの存在。

でもそれと同じぐらいに桜乃も好き。
唯一無二の親友だし…側に居て本当に落ち着く。
言葉に何て表せ無い程、桜乃は大事な友人で親友で…妹のような…それでいて家族のように好き。

でも最近色々な事が起きている。
桜乃に私にリョーマ様…不思議な関係だけど、何とも言えずバランスがとれている。
だけど…そこに最近仲良くなった巴が加わった。

スタートラインは一緒だからリョーマ様に関しては仕方がない事だとは思う。
だけど…桜乃と私の間にも巴はさり気なく入り込んでいる。
それも昔から其処にいたように、馴染んで居るのだから凄すぎる。

だからと言って別に巴が嫌いなワケでも無い。
寧ろ竹を割った性格は、自分と実に馬が合う。
それに、色んな意味で真っ直ぐだし…私同様に桜乃を大事にしてくれてる。

それなのに私は、自分の居場所が巴に脅かされるのでは無いかと言う不安が巡る。
別に桜乃や巴…周りから何かを言われた訳でも無いのに。
それでも不安や恐怖は有る。


(リョーマ様に嫌われる事よりも…一番に桜乃に頼られる存在が私であって欲しいと思うのは…可笑しいだろうか?欺瞞だろうか?それでも私は誰も失いたくない。巴もリョーマ様も…勿論桜乃も…。我が儘で無い物ねだりだとしても…私は今のままで良いと願う)


願いがもしも叶うなら…私望みはその願い。





      親友と憧れの君と馬の合う友人…貴方なら何を選びますか?





  2005.1.19. From:Koumi Sunohara



★後書き+言い訳★
私の中の朋香嬢はこんな感じです。
リョーマ様は憧れ…桜乃のほうが大事。だけどどれか一つなんて選べない…。
切り捨てて其れだけを望むことの出来る周りを羨ましい気もしながら、どれも捨てたくない気持を持っている。
そんな朋香嬢の素敵な一面をかけたらなぁと思ったのですが…。
如何だったでしょうか?
楽しんで頂けたら幸いです。


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